[分子科学会速報17-138] 第30回量子系分子科学セミナーのご案内

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[分子科学会速報17-138]  第30回量子系分子科学セミナーのご案内
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速報発信者:米原丈博(理化学研究所 計算科学研究機構)


第30回量子系分子科学セミナーのご案内

(クロスポストご容赦願います.)
皆様

以下の通り, 第30回量子系分子科学研究セミナーを開催致します.
今回は, 京都大学の松井正冬先生より,
分子軌道論とバンド理論のハイブリッド計算手法の開発と担持触媒金属への
応用に関するお話を頂きます. ご興味をお持ちの方は是非ご参加下さい.

日時:12月4日(月) 13:30-14:30
場所:理化学研究所 計算科学研究機構 C107会議室
〒650-0047 兵庫県神戸市中央区港島南町7-1-26
http://www.aics.riken.jp/jp/map/

講師: 松井正冬 氏 (京都大学)

題目:
分子軌道論とバンド理論のハイブリッド計算手法の開発:
担持金属触媒の埋め込みクラスターモデル

要旨:
酸化物表面に金属微粒子が分散した担持金属触媒の触媒機構の解明は,
特に自動車触媒の貴金属量低減のために,理論研究においても重要な課題と
なっている.しかし従来のバンド理論に基づくスラブモデルでは化学反応の
記述に必要な高精度計算がコスト的に困難,分子軌道論に基づくクラスター
モデルでは表面の影響,特に長距離静電相互作用の効果が取り込めないという
問題があった.そこで我々は,両モデルの長所を組み合わせた手法として,
スラブモデルにより求めた静電ポテンシャルのもとでクラスターモデル
による量子力学計算を行う,埋め込みクラスターモデルの開発を行った.ここ
で周期的静電ポテンシャルのガウス基底での1電子積分の表式をsuper-cell
approachのもとで近似無く導出し,1電子軌道と表面との静電相互作用を
高効率,高精度に計算可能とした.構築したRh/Al2O3とRh/AlPO4のモデルは,
活性決定に重要となるRhと表面間の相互作用を十分に記述できた.

[ 外部からお越しの方へ ]
入構カードを受け取る必要があります.
量子系分子科学セミナーの参加者である旨を,
次の世話人の名前いずれかと共に受付までお伝えください.
内線 (8441):中嶋隆人 (8447):米原丈博
言語: 日本語
問い合わせ先: 中嶋 隆人 (nakajima at riken.jp)
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 理化学研究所 計算科学研究機構
 量子系分子科学研究チーム 研究員 米原丈博
 〒650-0047 兵庫県神戸市中央区港島南町7-1-26
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分子科学会速報
発行:分子科学会
http://www.molsci.jp/index.html
速報投稿規程等は下記をご覧下さい。
http://www.molsci.jp/bulletin.html
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