[分子科学会速報17-110] アト秒レーザーインフォーマルミーティング

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[分子科学会速報17-110]  アト秒レーザーインフォーマルミーティング
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速報発信者:山内薫(東京大学)


アト秒レーザー科学研究施設インフォーマルミーティングのお知らせ

 超短パルスレーザー光の高強度化は、アト秒領域の光パルスの発生を
可能としました。物質の極限的に短い時間応答を調べることが
できるようになったのです。今、アト秒科学と呼ばれる物質科学と生命科学を含む
広い基礎研究の領域が開かれようとしています。そして、究極の時間応答を持つ
デバイスの開発などへの応用に期待が高まっています。
 私たちは、この学問領域の発展の重要性を鑑み、国内外の研究者がアト秒領域の
光パルスを活用し、基礎および応用分野の研究を推進する場として、
アト秒レーザー光源を備えた「アト秒レーザー科学研究施設」
(ALFA: Atto-second Laser Facility) を建設することを目指して準備を進めて参りました。
 ALFA の構想は、2014年および本年に、日本学術会議の「学術の大型研究計画に関する
マスタープラン」に採択され、その中でも特に優先順位が高く可及的速やかに
推進されるべき「重点大型研究計画」に指定されました。さらに、同じく2014年および
本年に、文部科学省の「学術研究の大型プロジェクトの推進に関する基本構想」の
ロードマップに採択され、「優先度の高い大型プロジェクト」として高い評価を得ています。
 2014年のマスタープランおよびロードマップへの採択を受けて、東京大学から
概算要求を行い、2017年度から、「アト秒レーザー科学研究コンソーシアムの設立」が
認められ、ALFAの建設のための環境整備と利用研究者コミュニティーの構築に向けた
作業が始まりました。
 ALFAでは、汎用型、高繰返し型、高輝度型、および、線形加速器と組み合わせた
次世代型の、4系統のアト秒光源ビームラインを整備することを計画しています。
そして、これらの光源を、基礎科学、応用科学の多岐にわたる分野の研究者、
技術者の方々に提供し、学術の発展とイノベーションの創出に貢献することを
目指しています。
 これまでは、東京大学が中核機関となり、理化学研究所、慶應義塾大学、
電気通信大学、分子科学研究所との連携のもとで準備を進めて参りました。
これからは、ALFA をユーザーファシリティーとして広く活用していただくために、
より多くの研究者、技術者の方々に「アト秒レーザー科学研究コンソーシアム」に
ご参加いただき、ALPSの建設に向けてご協力をいただきたく思っております。
 この度、分子科学会会ならびに分子科学討論会実行委員会のご了解をいただき、
下記の通り、ALFAの計画およびコンソーシアムの構想について、分子科学分野の
研究者の方々に紹介させていただくとともに、アト秒レーザー科学の今後の
展開について討論するためのインフォーマルミーティングを開催させて
いただくこととなりました。
 皆様のふるってのご参加をお待ちいたします。

東京大学 山内 薫

連絡先:東京大学大学院理学系研究科附属超高速強光子場科学研究センター
e-mail: alfa@chem.s.u-tokyo.ac.jp

              記

会合名:アト秒レーザー科学研究施設インフォーマルミーティング
日時:平成29年9月16日(土)午後6時15分~午後7時30分
場所:第11回分子科学討論会E会場(東北大学川内北キャンパスB204教室)


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分子科学会速報
発行:分子科学会
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